サンジの「成程つまり」「鉄の塊か何かかコイツは」についての解釈
今となってはちょっと古い話ですが、パンクハザード編でのサンジvsヴェルゴの、あるシーンについての考察です。
まずヴェルゴのプロフィールから。
彼は海軍G-5の中将ですが、その前にドフラミンゴの部下です。
海軍に入ったのはドフラミンゴの悪事をかくまうためです。
さて、パンクハザードの秘密を知ってしまった、たしぎを始めとするG-5連中を抹殺するため現れたヴェルゴ。
たしぎが容赦なくブン殴られた時、サンジ登場。
で、問題は次のシーンです。681話にて。
多くの方は、「成程・・・つまり鉄の塊か何かかコイツは」というふうに受け取ったと思います。
アニメでもそういうセリフ回しでした。
しかし、その解釈はちょっと違うんじゃないかなーと思ったんです。
この流れでは「成程・・・つまりウチの船長が一番嫌いなタイプだな」
だと思うのです。
ルフィの一番嫌いなタイプとは、仲間を裏切ったり大事にしない奴。
ヴェルゴはそういう奴なんだ、というサンジの判断。
というシーンだと思います。
直前にG-5の「ヴェルゴ中将・・・」「よせ!!本物のヴェルゴさんがおれらを殺そうとするか!!」という会話があります。
壁にめり込むヴェルゴを心配する部下の声。
そいつに殺されかけたという憤慨、そして本物のはずが無いというヴェルゴに対する信頼の声。
これを受けてサンジの「成程・・・つまり」だと思うのです。
サンジはその会話で、とっさにヴェルゴとG-5との関係性を読み取ったのです。
そしてその部下達をコイツが”裏切った”のだという事も。
もっと言うと、「!!」「成程・・・つまり」のなかでも、「!!」はヴェルゴがノーダメージで起き上がったことに対してでしょう。
「成程・・・つまり」は前述の通り状況把握を表すセリフです。
G-5にとっては日頃の信頼からして「ニセモノに違いない」と思ったのでしょうが、サンジにとっては、ヴェルゴがどういう人物か全く情報がないわけですから、”ニセモノ”か”裏切り”かの50:50なのです。
その後「身内の問題だ」とヴェルゴが言ったので、裏切り確定と読んだ。
だから「ウチの船長が一番嫌いなタイプだな」と言ったのです。
セリフの前についた「 ー 」。
この棒線も「成程つまり」からつながっているセリフだという印です。
では「鉄の塊か何かかコイツは」と言ったのは、その思考の間にヴェルゴが起き上がったから、単純にそれだけを示すセリフとして差し込まれたのです。
どうでもいいことですが、以上です。