ワンピースにおける謎の定番中の定番、”Dの意志とは何か?”。
今回はそれに挑んでみようと思います。
あまりにもベタなテーマですので、切り口の鮮やかさを見て頂ければ幸いです。
ではまず結論から。
■Dの意志とは、ドラム島でのルフィの行動そのものである。
”Dの意志”とは、目的を指すものではなく、字面通り”ある意志”を指すものです。
その意志に基づいた行動こそ、”受け継がれるDの意志”というわけです。
そんなこと言われなくても、とお思いでしょうが、残念ながらこれ以上の結論は今は出ません。
根拠の無い妄想を拡げたってしょうがないですからね。
さて、お時間のある方はこの結論を導く論理をご覧下さい。
■「生きてたのか・・・”D”の意志は」
初めて”Dの意志”という言葉が出たのは、元ドラム王国編のエピローグ。
ワポルをやっつけ、ドラムを救い、チョッパーを連れて海に出たルフィ。
全てが終わった後、ルフィの手配書を見つめながら、Dr.くれはが言ったセリフ。
「お前達ゴール・D・ロジャーを知ってるかい」
「どうやらウチのトナカイは大変な奴について行っちまったらしいね」
「生きてたのか・・・”D”の意志は」
ついでに”ゴールド・ロジャー”が本当は”ゴール・D・ロジャー”だということも、このとき明らかになりました。
くれはがロジャーと会ったことがあるか、とかはこの際どうでもいいです。
もうこのセリフだけで証拠提出は終わりです。
では考察を。
■”D”にまつわるエトセトラ
その前にちょっと寄り道して、”D”についての出典を少々。
その後、”D”の謎については伏線が張られまくりました。
・ポートガス・D・エース登場
兄弟にも”D”は付くんだ。と思いました。
・「なぜ戦うの?」「”D”の名を持つ、あなた達よ」
まだ敵であったロビンがルフィに問いかける。
”D”は他にもまだまだいる可能性が判明しました。
そして、
”マーシャル・D・ティーチ”
”モンキー・D・ガープ”
”モンキー・D・ドラゴン”
”ハグワール・D・サウロ”
”ポートガス・D・ルージュ”
が今までに登場しました。
・歴史に関わる大問題
またまたロビン。
”D”は歴史に関わる大問題だそうです。
ルフィの”空気”がロジャーに似ているとも。
ルフィとロジャーの共通点は他にもあります。
・死刑台で笑った。
・同じ言葉を言った。
・海王類の声が聞こえる。
・麦わら帽子が良く似合う。
・支配に興味が無い。
・仲間を大事にする。など。
実はこのへんが”Dの意志”というものに深く関わっているような気もしますが、今はまだ情報が少ないのでスルーします。
・レイリーは知っている
ロビンがたまらずレイリーに質問を投げかけます。
「”Dの意志”って一体何・・・?」
「・・・・・!!」
グランドラインを進むにつれ、「いずれ全てが見えてくる」のだそうです。
全てを知ったロジャー海賊団は、何らかの答えを導きだし現在に至るようです。
・白ひげも知っている
「血縁を絶てどあいつらの炎が消えることはねえ」。
「あいつら」は”Dの名を持つ者”、「炎」は”その意志”、ということですかね。
”Dの意志”が受け継がれていった末に、「この世界に戦いを挑むものが現れる」のだそうです。
それは「ロジャーが待ってる男」であり「ティーチお前じゃねえ」。
メタに考えればルフィなのでしょうけど。
また、”Dの意志”にも、ロジャーの意志、エースの意志、サウロの意志、などがあるようですね。
いずれも故人ですが、”遺志”ではなく、あくまで”意志”という言葉を使っています。
・政府は”D”をなるべく隠したい
”ゴールド・ロジャー”という呼び名は、政府が”D”の名を隠したいがために、意図的につけた名前でした。
ただ、ガープが海軍に所属できていることから、”D”の名は、強制排除するほどの問題ではないようです。
・「”D”はまた必ず嵐を呼ぶ」
”D”は嵐を呼ぶ存在。
ローが二度も言ったセリフですが、おそらく”コラさん”のセリフだろうと思われます。詳しくは、ワンピース 729話 感想&考察にて。
・「厄介なのはいつも”D”だ」
五老星の一人が言った言葉。上記の嵐に関係しているんでしょうか。
過去にも何度か”D”が厄介を起こしていたことがわかります。
”D”についての情報はこんな感じですかねえ。
意外と少なかった。
では本題へ。
■考察
以上、色々情報が出ていますが、冒頭に述べたように考察材料はDr.くれはのセリフだけで充分です。
「生きてたのか・・・”D”の意志は」。
これです。
くれはは、このとき手配書を見て初めてルフィの本名を知ったのです。
それで”Dの意志”を思い出して、そのセリフを言った。
何故言ったのか。
ルフィの行動を見てそう思ったからです。
ルフィの行動を見て、”Dの意志”は生きている、そう思ったくれは。
つまりこのときの、くれはの前での”ルフィの行動”が、”Dの意志”そのものだと言えるわけです。
そうでなければ、「生きてたのか」という思いにはならないのです。
以上です。
■ルフィの行動とは?
では、もう少しだけ踏み込んで、その”行動”をひとつずつ見ていきましょう。
・人二人抱えて標高5000mのドラムロックを、素手で登ってきた。
・全身凍傷になりかけながらも、仲間の心配をした。
・チョッパーを食おうとした。
・「ばあさん」と言ってしまった。
・仲間に誘った。
・ヒルルクの海賊旗を守り、自らの海賊としての覚悟と迫力を見せた。
・七段変形面白トナカイを見て、嬉しさの限界を超えた。
・ゴム人間のバケモノで、チョッパーのことを仲間といった。
・ワポルをブン殴って国を救った。
・チョッパーを海へ連れ出した。
・チョッパーの心を開いた。
以上です。
この中のどれかが、あるいはこの中の全てが”Dの意志”というわけです。
ちなみに、ドクトリーヌことDr.くれはの心に最も響いたであろう出来事は、やはりチョッパーの心を開いたということでしょう。
トナカイからも人間からも仲間外れにされ、ずっと仲間の欲しかったチョッパーを、ルフィは「仲間」と呼びチョッパーの孤独を救い、海へ連れ出した。
ドクトリーヌは”その時”が来るのを、待ち望んでいたようにも見えます。
また、ドクトリーヌのセリフは、ロジャーをして”Dの意志”、とも取れます。
では、”ロジャーの意志”とは?
強いて言うなら、”戦う意志”、それも”仲間のために戦う意志”でしょうか。
これはルフィ、エース、サウロにも当てはまります。
が、ここで答えを出すのはまだ早いと思うので、とりあえずこんな感じで曖昧なまま終わります。