ワンピース 第75巻 SBSの感想と考察
ワンピース 75巻 SBS 感想と考察
ワンピース単行本75巻のSBSについての感想と考察です。
こちらからの続きです。
ワンピース 単行本 第75巻 感想と考察 - ワンピース考察ブログ??
それでは、SBS考察をはじめます。
■中将“茶豚”
中将“桃兎”に続いて、またまた大将候補の登場です。
もしかしたらこの設定画は藤虎か緑牛のボツデザインかもしれませんね。
方向的に藤虎かな?
ま、それはいいとして、次期大将のメンツについて、西遊記のようにサル、ブタ、カッパにしようと構想していたことが明らかになりました。
しかし、それをやめて現在の“虎”と“牛”を加えることになったそうです。
「理由はあるけど教えませーん」とな。
“猿”、“虎”、“牛”、何でしょうね・・・。
ちなみにご存知の通り、前3大将はイヌ、サル、キジと、“桃太郎”をモチーフとしています。
また、ストーリーや島などに関しても、何らかのモチーフ(おとぎ話が多い)があるのが“ワンピース”の特徴です。
そこから考えると、現3大将も当然何らかのモチーフがあると思われますが・・・。
十二支・・・には一応当てはまりますが、それなら「教えない」という意味がわかりません。
何かストーリーに絡んでくるから「教えない」のでしょうか?
あまりこじつけ的な理由ではなような気がしますが、わかりませんねこれは。
・・・と思いきや、76巻のSBSに答えが載っていましたね。
■コアラの人生
「僕にとってコアラはホーディと真逆の人生を生きる、とても意味のあるキャラクターです。」
ちょっと考察してみましょう。
まず、ホーディの人生とは、誰よりも強く人間を恨み抜き、復讐をしようとした人生でした。
しかし、その恨みには「“体験”と“意志”が欠如」していて、ホーディは「実体のない空っぽの敵」だったのです。
つまり、アーロンやら先代の魚人たちから伝え聞いた“だけ”の、人間という存在を、先入観のみで恨み抜いた。
“人間”のことを本当は何も知らずに。
実際ホーディ自身は人間には「何も」されていないのですから。
その“恨み”は、魚人族みんなが心の奥底に抱える“負の感情”でもあり、魚人街という海底に放置され増幅した“幻の怨念”でもあるのです。
そのまさに象徴がホーディというわけですね。
ホーディは、自分達は人間を滅ぼすために選ばれた存在だと思い込んでいましたが、フカボシにしてみたら、魚人の歪んだ怨念が、たまたまホーディという形になって現れたというわけです。
それを指して「ホーディは環境が生んだバケモノ」と言っています。
「人間は悪しき種族」と、幼い頃から刷り込まれた結果が、このホーディら新魚人海賊団だったのでした。
既成概念や先入観って、ときに恐ろしい感情を生むものです。
“受け継がない意志”もまた重要だということですね。
魚人の英雄フィッシャー・タイガーの死に際の言葉が印象的です。
「死んで消えゆく者達が!恨みだけこの世に残すなんて滑稽だろう!!」
残念ながら、ホーディは受け継いでしまったのです。
しかも曲解して。
ちなみにホーディは、タイガーと面識はありませんでした。
一方、コアラはといえば。
天竜人の元奴隷でした。
タイガー・フィッシャーの奴隷解放のおかげで逃げられたのです。
故郷へ帰るため、偶然通りかかった魚人海賊団の船に便乗することになります。
この当時のコアラは、長年の奴隷の生き方が体にしみつき、殺されないようにと、感情を表に出さず、いつも偽りの笑顔を作っています。
それを変えたのもまた、フィッシャー・タイガー。
よく見てください。
タイガーが銃を出した瞬間、コアラはより必死にニコニコしています。
本心では常に「殺されるかも」と怯えているんですね。
この“魚人”という、怖い存在に。
「何をそんなに脅える」と問うジンベエに対し、「だって何も知らないから・・・」と返すコアラ。
またニコニコしていますね。実際脅えている証拠です。
おっと、ここ注目ですね。
ホーディと同じく、コアラも魚人のことを「何も知らない」のですよ。
“人間”は、少なからず“魚人”という種族を差別したり、あるいはその姿形に恐れを抱いています。
“人間”は“魚人”に、“魚人”は“人間”に、それぞれお互いに偏見や先入観を持っているんですね・・・。
さて、そして時を重ね、共に旅をするうち、コアラは魚人と打ち解けます。
無事故郷に着き、今度は本当の笑顔で別れます。
しかし、魚人海賊団にとっては罠だったのです。
おそらく海軍は、村の人に「コアラの無事は保証するから魚人海賊の退治に協力してくれ」とでも言ったのでしょう。
つまり、極論をいえば、コアラの命と引き換えにタイガーは死んでしまった。
このことを、この時のコアラは知る由もありませんでしたが、後に何かで知ってしまったんでしょう。
おそらくそれがコアラの、再びこの島を出るキッカケになったであろうと推測できます。
幼い頃から、人間のことを知らずに、さしたる理由も無く恨み抜いた“魚人”ホーディ。
同じく幼い頃から、魚人のことを知り、人種の壁を越えて信頼関係を築いた“人間”コアラ。
たしかに真逆です。
ここで冒頭に戻ると、「コアラという少女はあれからどんな想いで生きてきたのか」とあります。
アーロンには「大人になる頃にゃあのガキも他と同じになる」(=他の人間と同じく魚人に対する偏見を持つようになる)なんて言われていましたが、現在の肩書きは魚人空手師範代。
ということは、また魚人達の元へ帰っていったんでしょうね。
ハックが“師範”ですから、ハックの元で、あるいはハックと共に、長年修業をしたはずです。
ジンベエとも面識があるかもしれません。
そして革命軍へ(革命軍入りが先かもしれませんが)。
で、サボとも出会うわけですね。
757話
反政府の革命軍、と一口に言っても、それぞれがそれぞれの想いを持っていると思うのですが、「おれは“差別”はしねェんだ!!」というサボと思想が合うのも当然のハナシですね。
サボも同じような体験をしていますからね。
海へ出るキッカケとなる事件が似ていることから、コアラもサボと似たような想いを抱いて海に出たのではないでしょうか。
ちょっとSBSから脱線。
“受け継がない意志 ”が指すものが、恨みや怒りなどの“負の感情”なのだとしたら、その逆、この作品のひとつのテーマでもある“受け継がれる意志”とはどんなものでしょう。
“Dの意志”も、“受け継がれる意志”と言えますよね。
そうするとつまり、“Dの意志”ってのは、少なくとも(世界政府への)“復讐”とか“遺恨”などというような“負の感情”の継承ではない、と言えるのではないでしょうか。
その逆なのですから、むしろポジティブな想いのはずです。
脱線おわり。
■トンタッタ族のシッポ
そのまんま、シッポだそうです。
これはあれですかね、空島の“羽”の件があるから質問したんでしょうか。
一応、YELLOW には、“羽”は「装飾」とありますが。
つまり、生えてるんじゃなくて、ファッションだと。
しかし、この“羽”の件、SBSなど公式には何も言及されていません。
というのも、この“羽”、いろいろ謎がありまして・・・。
なぜか、シャンディアの民が地上にいる頃から羽があり・・・。
なぜか、打ち上げられた先の“空”にも、同じ“羽”をつけた人々がいる・・・。
他にも、種族で羽の形が違ったり、エネルやガン・フォールは羽が無かったり・・・。
・・・一体、この羽は何なんだ!
ま、それは置いといて、トンタッタのシッポは本物のシッポということで。
あれ、槍みたいな武器は使わないんですかね。
そういや、人間から武器を取り上げて集めてたみたいですけど・・・。
この戦いで使わないのなら、何の為だったんでしょうね。
■ムッカシミ・タワーさん(56歳)
やったー、同一人物、当たった。
でもこの小さいほうは気づかなかったなー。
■セニュール・ピンクはない
後にセニョールのいい話の回がありますが、女子は、“ハードボイルド”を良いと思わないのでは・・・。
775話
泣きましたけどね。
ルシアンっ・・・。
■シュガーの実年齢
22歳ですか。
食べた瞬間から歳を取らないという、ホビホビの実の副作用。
そして、見た目年齢は10歳だそうなので、実を食べたのは12年前ということになります。
10年前の王国乗っ取り事件の、さらに2年前に食べたということですね。
ちなみにコラソンの事件は13年前。
ドンキホーテファミリーの年齢も全て出ていますね。
ドフラミンゴ ・・・41歳
ヴェルゴ ・・・41歳
トレーボル ・・・49歳
ディアマンテ ・・・45歳
ピーカ ・・・40歳
シュガー ・・・10歳(22歳)
ラオG ・・・70歳
グラディウス ・・・33歳
ヴァイオレット ・・・29歳
マッハバイス ・・・52歳
バッファロー ・・・30歳
ジョーラ ・・・61歳
セニョール・ピンク・・・46歳
ベビー5 ・・・24歳
モネ ・・・30歳
デリンジャー ・・・16歳
以上。
では、ONE PIECE 76巻の感想に続きます。