ワンピース第747話「最高幹部ピーカ」にて、ドフラミンゴの”鳥カゴ”に包まれたドレスローザ。
ドフラミンゴを捕らえるべきだと主張するメイナード中将に対して、藤虎が意味不明なことを言い返しました。
「世界政府」ってのァ、神かなんかですか
!?
どういうことなのでしょう。
世界政府に対して怒りをあらわにする藤虎。ヘタレ込むメイナード。
佳境にさしかかったドレスローザ編、はたして海軍はどう動く!?
来たるワンピース第750話を読む前に復習しておくべき「ドレスローザにおける藤虎および海軍について」。
一通りまとめてみました。
まずは前置きから。
■ローの策略あっての海軍inドレスローザ
そもそも、海軍がドレスローザに来たのはローの策略です。
ローによる手順はこうです。
1.スモーカーに対しては、「グリーンビットへ向かう」と、さりげなく告げる。
2.ドフラミンゴに対しては、怒らせ、(ベビー5とバッファローの体を回収しに)パンクハザードに来させる。
→そうすることで、ドフラミンゴとスモーカーはパンクハザードで衝突します。
もしスモーカーが死んでも、海軍の生き残りが本部に報告してくれれば、海軍はドフラミンゴのことをマークします。
それで「ドフラミンゴはローを追ってグリーンビットへ行くはずだ」と海軍は考えます。
3.シーザーの引き渡しを条件に七武海を辞めさせ、引き渡し場所にグリーンビットを指定する。
→そうすることで、七武海でなくなったドフラミンゴは海軍大将に攻撃されます。
・・・という計算なんですね。
以上が、”ローの”策略。
簡単に言うと、ドフラミンゴを海軍とモメさせてグリーンビットに大将を召還する、という作戦なんですね。
それがこのセリフに端的に示されています。
「お前にしちゃあ上出来じゃねェか!まさか海軍大将がお出ましとはァ・・」
そこまでは良かったんですが。。。
■ドフラミンゴの奥の手
このままジョーカーvs海軍大将、だったらローの作戦通りだったのですが、ご存知の通りドフラミンゴは”アレ”でして・・・。
「あれはミスだ」
「誤報である」
「!?」
世界貴族直属のCP-0を使って、七武海脱退を無かったことにしたんですね。
これによってドフラミンゴは、七武海を辞めていないということになり、海軍に狙われることはない、というわけです。七武海は言わば海軍の味方なわけですから。
一方、ローは「麦わらと同盟を組んだ」なんてバカ正直に言うもんですから、七武海の称号は剥奪。(藤虎決定)
一気に戦況はひっくり返り、ドフラミンゴ&海軍大将vsローという構図に。
とまあ、ローとドフラミンゴに振り回されているように見える海軍ですが、彼らは彼らで目的があったと思うんですよね。
■海軍がドレスローザへ来た当初の目的
では海軍自身は、何を思って何しに来たのでしょうか。
今度は海軍側から考えてみます。
ふむふむ。
ドフラミンゴが脱退し、ローが一般の海賊(ルフィ)と同盟を組んだことで、”三大勢力としての七武海”の不安定さを議論する対策会議が開かれていましたね。
そこで赤犬が「ローにも麦わらにも勝手なマネはさせん・・!」と、藤虎を動かしたんでしたね。
ただこれでは、標的がロー&麦わら同盟なのか、ドフラミンゴなのか、イマイチ判然としません。「勝手なマネはさせん」ってどういうこと?
「「海軍本部」「四皇」に並ぶ三大勢力がこうも不安定では・・・」
「あァ、わかっちょるわブランニュー」と、
そもそも会話からは”不安定さ”への対策を打ったという意味合いに聞こえます。
だとすると、ドフラミンゴおよびローを七武海へ戻すはずですが、現在(749話)の状況からするとそれはありません。
ゆえに赤犬の意図は未だ見えてこず・・・。
そこでもうひとつのセリフに注目してみましょう。
「昨日G-5のスモーカーからうるそう連絡があってのう・・!」
スモーカーはどういう連絡を赤犬にしたんでしょうか。
定かではありませんが、ローには”借り”があったので、性格的に”ジョーカー”の件は秘密にしていると思われます。
SADのことも詳しくは知らないでしょうし、ヴェルゴ中将のことも海軍のメンツ上、何も言っていないかもしれませんね。
となると、推測ですが、”青キジの忠告”を連絡したのではないか、と。
「目を離すな」
おそらくスモーカーは、青キジのことは内緒にしたまま、ドフラミンゴから攻撃を受けたこと、(ローを追って)グリーンビットに行くはずだということ、そして何やら怪しい?ということだけをサカズキに告げたのではないでしょうか。
ちなみにスモーカーが連絡したのは「昨日」とありますから、例の”誤報”の前日ということになります。
その時はドフラミンゴはまだ七武海を辞めていない時なので、すぐさま「捕らえろ」という連絡はしていないはずです。
つまりただ「目を離すな」ということを告げたのではないか、と。
そして七武海脱退のニュースを聞き、藤虎を行かせたのは赤犬。
やっぱり「それならば」と、捕らえてしまうつもりだったのかもしれません。
けど。
うーん。目的がまだハッキリ読めませんので、続けてドレスローザでの海軍の行動を追いかけてみましょう。
■“麦わら”とわかっても捕らえない
町のカジノバーに単独で潜入捜査する藤虎。
たまたまルフィと出くわしたようですが、戦わず穏やかにその場を去りました。
だとすると、少なくともこの時点ではルフィを捕らえにきたのではない 、ということがわかります。
ドンキホーテファミリーの実態を調査していたのかもしれません。(後述)
■コロシアムにも潜入
コロシアムにも潜入し、海賊やお尋ね者たちをリストアップ。
援軍を要請していることからも、この者達を捕らえるつもりなのでしょう。
バスティーユ中将も捕らえるべき悪者をリストアップしていますし。
オモチャ化によって忘れちゃってますが。
軍艦や医療班を追加投入するなど、まるでこの先全員を巻き込んだ戦いが起きることを予測しているかのようです。
■グリーンビットにて
「誤報に踊らされたと・・・?」
「あァ実に腹立たしい」
この会話の内容から察するに、七武海を辞めたと言うのでドフラミンゴを捕らえにきたのだが、実は辞めてなかったので捕まえられない。ということでしょうか。
やっぱり標的はドフラミンゴだったのでしょうかね。。。
■「七武海としてちょいとルール違反」
この情報はスモーカーからでしょうか。
藤虎の言う「ルール違反」とは、何のことでしょうね。”闇”に通じていることか、海軍に攻撃したことか。前者だとしたら、スモーカーは「闇に通じているからマークしろ」とでも言ったのでしょうかねえ。
■そして標的はローへ
「返答によっちゃ・・」「逮捕って事になりやす」
ルフィに会っても捕らえなかったのは、まだローとルフィの関係をハッキリさせていなかったからだったんですね。
ということは、何回も繰り返しますが、当初捕らえる予定だったのはやはりドフラミンゴのほうだったというのは、ほぼ決定的ですね。
そして、ルフィがローの部下になったのなら、七武海の恩赦を受けることができ、ルフィの罪は見逃されますが、ローが一般の海賊(ルフィ)と手を組んだのなら七武海のルール違反として、称号剥奪。
ルフィどころかローも逮捕されるってわけです。
バカ正直。
これで、海軍としてはドフラミンゴは七武海のままで、ローは七武海剥奪。
ここで標的は、ドフラミンゴからローとルフィに変わったんですね。
で、今へ至る、という。
結論。
海軍は”ドレスローザで何かが起こる”ことを予感し、七武海を脱退した”海賊”ドフラミンゴを捕らえに来たのが第一目標。
第二に、ローと麦わらを”同盟”なら捕らえる。およびドレスローザに集まるお尋ね者を捕らえる。何せ、大将一人に中将二人なんて、並みの戦力じゃありませんからね。
いずれにせよ、「ドデケェ山になる」最悪の事態を考慮しているようです。
結果、ドフラミンゴは七武海留任という予想外の展開、さらに突如”国の闇”が暴かれるという、これまた予期せぬ事態に直面しているわけです。
■これからの海軍の動きと矛盾点
ドフラミンゴのヤバさは、もう知れ渡っています。
しかも、”鳥カゴ”の発動によって大量虐殺の容疑がかかっているわけです。
だとすれば、ドフラミンゴを捕らえて一件落着。
で、良いはずなのですが・・・。
藤虎の答えは、”ドフラミンゴを捕らえない”。
これでは矛盾しているように思えます。
「そうやって同じ事くり返して来たんでしょうが」
「あんた海軍長いんでしょう?中将さん」
「ずっと聞き流して来たんですかい」
「この怒りに満ちた悲鳴を」
「彼らは泣いてんじゃねェよ、怒ってんだよ・・・!!!」
「世界政府ってのァ、神かなんかですか」
「あっしの決定にゃ従っていただきやす」
???
結局、ここまで整理しても藤虎の考えは全然わかっていません。
<後編>に続きます。。。